貴方は稲垣足穂を知っているか!?
貴方は稲垣足穂を知っていましたか?では、読んだ事があるでしょう…
私は、何故か、稲垣足穂に中学生のときに出会いました。
何でしょうねぇ~。単に格好を付けたかったのか。もてたかったのか。でも、その時分、誰も稲垣足穂、なんざあ、誰も知るものですか。
はっきり言って、1900年生まれの、デブでオカマで飛行機とお月様好きの、褌のジイサンと言う所でしょうかね。
当時はまだ、ご存命でした。
亡くなったのは、確か77年ぐらいでしたから。
幻想小説とも違う。かといって、そうですね…。
ヌーボー・ロマンとゴチック・ロマンを軽く、大正時代の日本風に流して、高等遊民のセンスを思いっきり、振りかけた、変態文学ともいえますでしょうか。
でも、日本の変態文学にしては所謂、臭みが無いのです。
昨晩、久々に、死体を自転車で轢き、焼き場の臭いを嗅ぐと言う、1.2年に一回は観る、地獄の夢を観ましたが、そんな焼き場の線香くさい臭みが無いのですよね。
ある意味、非常にお洒落な文学なのです。
白夜文学の匂いが致します。いえ、香りですね。
何故に中学生のときに稲垣文学と出遭ったのかは記憶にありません。しかし、ナケナシノお金を叩いて「稲垣足穂全集」を購入致しました。
この全集は、効力を発揮し、私を飢餓と飢えから大層救ってくれました。
全ては、食事と消え、一冊残っていた貴重な重要書籍も、私の憎むべき長兄が実家を処分するときに、捨ててしまいました。
全ては泡沫です。泡沫と宇宙と月と飛行機と飛行機雲が足穂文学の眞骨頂ではなかったでしょうか。
そう、そお、忘れていました。後は星屑です。
稲垣文学は星屑文学でした。
しかし、今もってタルホロジーとはなんなのか解かりません。たぶん、日本のゾンネン・シュターンなのでしょうね。