映画鑑賞のマナーは?!:「グッド・シェパード」を観る~
昨晩、仕事帰りに、自宅近くの映画館で「グッド・シェパード」を観た。
メンズデーであり、最終回だったので、料金は1000円。しかし、人気映画であるのも係わらずガラガラである。席は284席。ゆっくり身体を伸ばして観ることができる。
なにせ、長尺映画、2時間50分の映画である。手足を伸ばして、ゆっくり観なくては、持ちません。
さて、私の感想であるが、う~ん、評価は☆☆☆というところか。
大作ではあるが、いまいち!?いま二ぐらいであろうか。
マスコミや映画評論家の評価は高かったのであるが、まさしく、自分の眼で観なければ、評価は下せない。
かなり、及ばなかった。マット・ディモンはミスキャストであった。私はマット・ディモンもアンジェリーナ・ジョリーも大ファンである。
でも、今回はマット・ディモンはトッチャン坊やにしか見えない。アンジェリーナ・ジョリーは充分美しいのだが、彼女が光った場面は、ラストの15分くらいか。
もっと、主演、助演ともに、他の人選があったのではないか。もし二人をイメージした作品であるとすればシナリオ自身に問題ありである。
ストーリーが複雑である割には、次の展開がたやすく読める。ワクワク感がない。ましてやハラハラする場面も無い。
そんな映画ではないと言われればその通り。東西冷戦時代を裏から描く映画だとすれば、ストーリーテェーリングにもう少し、工夫と努力が欲しかった。
「ゴッド・ファーザー」シリーズはハラハラ・ドキドキの連続であったと思う。そんな映画ではないにもかかわらず。
観て決して損をする映画ではないが、長尺映画である必要は決して無い。なにかディレクターカット版を見せられた気がする。
映画は長ければよいというものではない。
映画館で不愉快なことがあった。前の席、右四番目に座っている奴がおかしい。野球帽を被り、頭を高くしてジッと食い入るように画面を見ている。画面を食い入るように見るのは当然である。
しかし、後ろにいる私が体の位置を変えたり、足を組みなおすと「うるさい!」と言うのである。席はだいぶ離れているのに、である。そのくせ、自分は堂々と身体を動かし、音を立て、飲み物を飲む。
ここに、自分のことは棚にあげ、人のことが気に入らない、「自分以外は全て馬鹿」という、変な現代人がいるのである。
私は、触らぬ神に崇りなし、で早々に席を、遠くに替えた。
通勤電車でも、このような変な奴は たくさんいる。マナーなど有って無きがごとくが、現代日本の病巣の深さを表している。
しかし、アメリカの政治の病巣も深い。深い~暗黒の谷底のようである。その谷底を恐る恐る覗き込んだ、そんな映画であった。