お気に入りJAZZ一挙だし…④
昨日は、午後から Muhal Richard Abrams を聴きながら本を読んでいた。
Muhal Richard Abrams のアルバムはなぜか、いわゆる「癒し」になるのだ。
Muhal Richard Abrams はシカゴ派JAZZの支柱である。
ジャズ界に大きな衝撃をもたらした。
今までのコード進行に基づく本来的なインプロヴィゼーションを徹底的に破壊つくす試みを始めたのである。
この破壊がフリー・ジャズの重要なコンセプトであり、JAZZの新しい方向へのエネルギーの源であり、新しく大きなムーヴメントに繋がっていく。
この所謂、フリー・ジャズの大きなうねりは、一部の旧来のJAZZに飽き足らないJAZZミュージシャンたちにより、我先にと取り入れられ、巨大なうねりになって行った。
オーネットコールマンの衝撃的な登場に拠り、1961年には、シカゴで、その影響を受けた、Muhal Richard Abrams (リチャード・エイブラムス:piano)が中心となり「エクスペリメンタル・バンド」が結成される。
このバンドに、シカゴの若いミュージシャンが多数集結し、スリリングなギグを展開していく。
衝撃とスリルとそして、肌をチクチクと刺すような鋭い刺激。ここから、シカゴ派JAZZが誕生していくのである。そして、数々の名演が録音された。 そんな数々のコラボレーションとギグのなかで、さらに65年5月、AACM(The Association for the Advancement of Creative Musicians)の活動を開始。エイブラムスはその初代会長をつとめ、若手をこれでもか、これでもかと刺激し、糾合していくのである。
その中からArt Ensemble of Chicagoが生まれたのである。AEOCの話は、いつか書くとして、これらのMuhal Richard Abrams のアルバムを聴くと、チックコリアのCIRCLEでのギャザリングに相通ずるものを感じる。
勿論、サークルでのアンソニー・ブラクストンはAACMの重要なメンバーではあったが、彼のコンセプトは「FOR ALT」や「タウンホール1972」で明らかなように、当然ながら、リチャード・エイブラムスとコンセプトは同じである。
しかし、サイエントロジーの思想が如何なものかは、知らないのであるが、リチャード・エイブラムスがAACMで行なっていたJAZZ表現と、ともかく共通性を感じるのである。
リチャード・エイブラムスを聴いた後に、ギャザリングのLPを聴いたのであるが、その感を深くした。CIRCLEの「パリコンサート」も、来週にでも聴いてみよう。