ryukyutokyoのブログ:JAZZと哲学と…

DJ.PANK_kunryu (Dj.薫琉)です。東京ヴェルディと沖縄をこよなく愛する、酔っ払い🥴パンクスです。1955年3月新潟市生れ新潟高校ジョリー・チャップス、上智大探検部出身。40年間勤務した職場を大怪我、肝機能障害、糖尿病、過緊張症で退職しました。現在、アルバイトをしながら療養中です。ゴールデンカップス他GS、freeJAZZ、ムードコーラス歌謡

昨晩の二枚、今日の一冊:阿佐ヶ谷ビパップの伝説、小川高生を聴く。

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 昨晩、聞いたCDです。

「MAKE A DIFFERENS」(ダカーポ DCJ001)1998年6月8日、阿佐ヶ谷スペースペリオ録音・「TIME LINE」/小川高生(ダカーポ DCJ002)
 小川高生 (as) 吉田桂一 (p) 白鳥利卓(b) 山口浩右(ds)  1999年7月19日、8月27日同録音

 ほとんど自主発売に近い形で3枚のレコードを発表している小川高生の2枚のCD。彼のジャズは、敢えて言えば「ホット・ビパップ」阿佐ヶ谷のビパップの伝説といえる。
 
 誰もが抱くJAZZの懐かしさの中で、ひとつ芯の通った、新たなビパップの伝説の誕生を捕らえている。

 これほど日本人で、ビパップを日本人のものにしたプレイヤーを知らない。

 例えば、渡辺貞夫のビパップは日本人のビパップではない。やはり、外国のビパップである。小川高生は阿佐ヶ谷、東京の夜のビパップを奏でる。

 確かにバッキングプレーヤーも良い。日本を代表する老若のバップ・プレーヤーが揃い、小川のバッキングに撤している。

 小川の良さは、バリーハリスにJAZZメソッドを叩き込まれたこと。日本に於ける、バリーハリスの申し子である。

 渡辺貞夫レニー・トリスターノメソッド。小川とそのグループはバリーハリス・メソッドなのである。この差がクールとホットの落差を生んだ。

 どちらが如何の、という問題ではないのは明確だ。しかし、ナベサダは本当にクールビパップを極めたのだろうか。私はまだ聴きながら自問している。

 しかし、小川高生とそのグループはホットビパップを極めていると思う。

 同時代の今津雅仁(ts)は完成度は高いがナイーヴさに欠ける、多田誠司(as,ss)は荒削りでパワフルであるが完成度に欠ける。

 吉田桂一・ベテランの山口浩右、白鳥利卓(b)の控えめさがコラボレーションの粋を極めていることに注目したい。でも、この二枚の入手が難しいのが残念である。

 「うらなり」(小林信彦)を読了した。名作「坊ちゃん」の後日談を、小林流解釈で発展させた、夏目漱石と「坊ちゃん」へのオマージュ。