ryukyutokyoのブログ:JAZZと哲学と…

DJ.PANK_kunryu (Dj.薫琉)です。東京ヴェルディと沖縄をこよなく愛する、酔っ払い🥴パンクスです。1955年3月新潟市生れ新潟高校ジョリー・チャップス、上智大探検部出身。40年間勤務した職場を大怪我、肝機能障害、糖尿病、過緊張症で退職しました。現在、アルバイトをしながら療養中です。ゴールデンカップス他GS、freeJAZZ、ムードコーラス歌謡

円熟の極み…水曜の夜は那覇・安里のインタリュードミュージックラウンジで与世山澄子さんのヴォーカルに酔う!!

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与世山澄子さんが水曜の晩と、土曜日の晩に、ご自分のお店で唄うという噂を聞きつけて、桜坂「うらわ」で一杯やってから安里に出かけた。

 店が分からない。暫らく探してやっと見つけたが、拍子抜けするほど解かりやすい場所にあった。
 
なにも、安里駅から歩く必要もない。国際通りを安里方面に真っ直ぐ行って、ぶつかる。大浜第一病院を道を挟んで真正面の店である。看板が小さくて探し辛いことは確かである。
 
大体、与世山さんは午後9時過ぎくらいから唄うということなので、到着したのが8時50分過ぎ。
 二階の重い扉を開けると与世山澄子さんご自身が「いらっしゃい」と迎えてくれた。品の良い物静かそうなご婦人である。
 
 すぐ傍にカムズのご主人でJAZZピアニストのかむら英史さんがいる。昨晩、カムズでかむらさんのグループのストレイト・アヘッドな演奏を聴いたばかりである。
 「あれ、マスター、今晩はこちらですか?」と声を掛けると、「ピアニストの女性が10時半までホテルでピアノを弾いているので、それまでは与世山澄子さんの唄伴をして、それからカムズに戻り、演奏をする。」とのこと。与世山澄子さんの初代の唄伴はかむらさんで、ここインタリュードで弾いていたそうだ。
 
 いやはや、さすがベテラン中のベテラン、手ダレのかむらさんである。
 
 お客は私の他、男性サラリーマンの4人組のみ。後ほど、SAXの上幸一郎さんがブセナテラスの仕事を終えて駆けつけるとのこと。なんと、総勢6人の前での与世山澄子さんのオン・ステージ、豪華である。お店そのものも実は20名などとてもとても収容できる器ではない。
 
 私は当然真ん前、かむらさんのピアノの隣に陣取る。9時過ぎ、かむらさんが「そろそろ、出てきますから…そのまえにサラットと~」と言いながらソロを2曲ほど流す。
 
 さて、与世山澄子さんの登場である。マイクをお臍の前あたりに持ち、楽譜をかむらさんに渡しつつ、唄い始める。声量が半端ではない。
 
 「悪い風邪がなかなか治らなくて…」といいながらハナから朗々と唄いあげる。なんとアデヤカで迫力ある唄声~。一曲目でノック・ダウンされてしまった。
 
 与世山澄子さんは年々若返るかのごとくである。声の調子は、1983年に録音された「イントロデューシング」のようである。1940年のお生まれとは思えないほどであるし、唄声は艶やかであり、円熟味が凄い。表現する言葉がない。
 
 月並みな言葉であるが、ビリーホリディである。決して、コピーではない。ハートとソウルとガッツとテクニック、心と魂と根性と技術、そして生き様のJAZZを聴かせてくれる。

 アンニュイさとペシミズムは若干影を潜め、ブルージーさとアーシーさと力強さが前面に押し出されている気がした。長年のキャリアと歴史だろうか。
 
 その唄のテクニックに永い歴史を感じさせつつも、生き生きとした若々しさと瑞々しさが色濃く感じられる。

 与世山澄子さんのJAZZヴォーカルは、やはり違う。他者の追随を許さず、妥協を寄せ付けぬ孤高の唄声なのであった。
 
 スタンダードからブルース「あなたの面影」「恋人よ我に帰れ」「Since I fell for you」「Poor butterfly」、「スローボート・イン・チャイナ」や「不思議の国のアリス」なども取り混ぜ、ノンストップで約1時間ほどをみっちりと謳いあげる。全く疲れを感じさせないバイタリティーである。
 
 圧巻はやはり、「What a wonderfull world」、マル・ウォルドロンの思い出話も交えた「Left alone」であった。最後は「Bookends」で締め括った。
 
 聴きにきて良かった。極上の体験である。
 
 写真など、おこがましくて撮れない。帰り際に、与世山さんにお声を掛け、握手をしてお別れしたが、東京から来たとお話をすると、びっくりして頂き、何度もお礼を言われました。本当に、心の優しい方でした。
 
 やはり、那覇の夜は今晩もJAZZで更けていった。

 ☆インタリュードミュウジックラウンジ☆

 :沖縄県那覇市字安里48−2F 098-866-6773