不破大輔さんのウッドベースを聴く!2008.02.22国立NO TRUNKS「渋さチビズ・ライヴ」
日頃の憂さを晴らすのは、やはり、強烈なJAZZライヴが一番です。
仕事のストレスやモヤモヤもいつの間にやら、吹っ飛んでしまいます!
そもそも、不破大輔さんのベースを聴ける機会など滅多にありません。
いやはや、大きくぶっ飛びましたね!不破さんのウッドベースには、「参った!」の一言です。
特に、不破さんの蛇のようにのたうつ、太い右腕から刻まれるベースリズムは一流のコンポーザーもさることながら、怒涛の如く聴くものを圧倒します。
正にド迫力でした!
「4ビート、8ビート、16ビート、32ビートと目まぐるしくリズムを変えながら12ビートまで取り混ぜ、聴く者を最高のJAZZグルーヴの中に叩き込んでいく。
このJAZZの原初的なドライヴ感を体感できただけでも、最高の経験である。不破さんのベースラインに強固なJAZZ理論の基礎と思想的ストイシズムを感じた。
最高のJAZZコンポーザーであり、JAZZMANである。」素直な感想です。
片山広明さんには語る言葉もありません。ひたすらドラマティックであり、破天荒であり、ナイーヴでセクシーでありました。片山さんのテナーはいつ何所で聴いてもアヴァンギャルドであり、いつ聴いても素晴らしいフリーです。
もう一つの収穫は磯部潤さんのドラミングです。いやはや磯部さんの左手の使い方には驚愕いたしました。今時のJAZZドラマーには、中々居ませんよ。
あのソリッドリズムは只者では在りません。
さてさて、何処かのクソ評論家のようなことを言ってしまいますが、立花さんは惜しいです。
せっかくの三人の巨人に囲まれて、挑発されたのですから、応えなきゃあね。音が開いていませんでした。フリーがアヴァンギャルドJAZZとして成立するためにはテクニックの他に想像力と思想性、生き方が問われます。
まだお若いですから、これからを期待しましょう。
しかし、出来不出来が続くと、最近の日本のJAZZ界は、上手い人と下手な人の差が歴然としてきているので、厳しくなっていくでしょう。
片山さんが、不破さんに、一曲目が終わった後に「どうだった?」と聞いたとき一言「甘いね!」と答えていました。その言葉の意味は相当、重いと思います。
店を出てから、NO TRUNKSで、お知り合いになったMATHUIさんと一杯飲りました。
MATHUIさんは宮の上貴昭さんの門下生で、立派な社会人です。イヤハヤ、JAZZ談義で盛り上がりました。土曜出勤にも拘わらず、遅くまで引き止めてしまいご迷惑をおかけいたしました。ごめんなさい~!