ryukyutokyoのブログ:JAZZと哲学と…

DJ.PANK_kunryu (Dj.薫琉)です。東京ヴェルディと沖縄をこよなく愛する、酔っ払い🥴パンクスです。1955年3月新潟市生れ新潟高校ジョリー・チャップス、上智大探検部出身。40年間勤務した職場を大怪我、肝機能障害、糖尿病、過緊張症で退職しました。現在、アルバイトをしながら療養中です。ゴールデンカップス他GS、freeJAZZ、ムードコーラス歌謡

近来稀にみるカタルシス映画の真骨頂!!:『今度は愛妻家』は☆☆☆☆☆

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 ご無沙汰をいたしました。

 一度、糸が途切れるとなかなか戻ってこれないものです。

 寒いところへの出張続きもあったのですが、心が千切れて、磁場へ引き寄せられる重力が軽くなってしまいました。

 難しい本の読みすぎもあったのですが…

 さて、薬師丸ひろ子フリークの私としては見逃すことができない映画を昨晩観て参りました。

 「仕事も家事もせず、妻への愛情も微妙なダメ夫と、そんな夫を献身的に支える健康オタクの妻が織り成す、ハートフルな夫婦のドラマ。」これ全部ウソです。騙されないように~

 だから、興行成績悪いのですね。

 いやはや、最高のカタルシス映画でした。

 私はアリストテレスカタルシス論を待つまでもなく、舞台芸術ではなく、映画芸術こそ、暗闇の中で2時間も観る者を拘束し、感覚を遮断し、外部情報を削り、臨場の場を最高の場に高め、観る者の魂を崩壊感と墜落感で満たし「おそれとあわれみ」を来すことで浄化を起こすものであると考えています。

 フロイトいわく、カタルシスは代償行為によって得られる満足に他なりません。

 ですから、私は映画館に大枚を払いながらも足を運ぶのです。

 崩壊感と墜落感を浴びて、映画と自己同化する事により、日常の浄化を図るのです。

 しかし、なかなかこのような映画に出会えることはありません。

 日本では、「容疑者Xの献身」(堤真一の自己崩壊…)、「ブラック・レイン」(松田勇作の墜落感…)「蒲田行進曲」(風間杜夫の崩壊)「青春の殺人者」(水谷豊)でしょうか。

 「地下室のメロディ」「暗黒街の二人」「太陽がいっぱい」「死刑台のエレベーター」「第三の男」「刑事(デカ)」「望郷」…

 早々、忘れてはいけません。小津安二郎…。

 シネ・ノワールではありません。解っていただけますよね。

 映画はこうあってほしいですね~


 日本映画の早くも今年のベスト・ワンかも~