ryukyutokyoのブログ:JAZZと哲学と…

DJ.PANK_kunryu (Dj.薫琉)です。東京ヴェルディと沖縄をこよなく愛する、酔っ払い🥴パンクスです。1955年3月新潟市生れ新潟高校ジョリー・チャップス、上智大探検部出身。40年間勤務した職場を大怪我、肝機能障害、糖尿病、過緊張症で退職しました。現在、アルバイトをしながら療養中です。ゴールデンカップス他GS、freeJAZZ、ムードコーラス歌謡

New York Is Now! /Ornette Coleman:ブスブスと燻ぶるどす黒い炎「ヤキがまわった、お前らだけには言われたくない!」

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 セシル・テーラーを追っかけていく前に、Ornette Colemanにも少し触れておきます。

 ジャズは当たり前のことですが、普通はテーマを短く演奏した後で、ストレートに音が前進していき、ラストになって、テーマに戻り終了します。

 しかし、フリージャズとなると違ったフォルムでのモダンジャズが演奏されます。そして、そこには不安であるとか、怒りであるとか、エモーションの発露としての演奏表現がなされるわけです。

 その意味での新しい試みが「New York Is Now! /Ornette Coleman」でも聴くことができます。

 その典型が「We Now Interrupt for a Commercial」でしょうか。演奏自体はとても短く、しつこくもなく簡潔に終わりますが、三度ばかり中断され、アナウンスが入ったりして、所謂当時の混合芸術の走りのような様相を呈します。

 フリージャズの旗手であるオーネット・コールマンですが、当時も変わらずメロディアスな曲を書き、「Garden of Souls 」ではアルトを朗々とカリプソ風に歌い上げます。

 コールマンの後を追うように、この後、度々共演することになる新人 デューイ・レッドマンの重厚で人間の声のようなテナーが迫ってきます。

 この頃からでしょうか、デューイ・レッドマンのようにサックスで人間の声を表現するようになったのは…
 
 この二人が結構永くお付き合いするのは、フリーキー・トーンでぶつかり合いながら、きっちりとシンクロし、聴くものの掴みをしっかり持っているからでしょう。

 確かに、コルトレーン門下のエルヴィン、ギャリソンにもしっかりとバッキングされているせいもあるでしょうが。

 名曲「 Broadway Blues 」は黒いです。

 この曲は、Pat Metheny がゲイリー・バートン・バンド在籍中に、トリオで録音したパットのデビュー・アルバム、Bright Size Life(75)にカヴァーされています。

 あたかも、ブスブスと燻ぶるどす黒い炎を上げながら「ヤキがまわった、お前らだけには言われたくない!」とコールマンが叫んでいるようです。

 なお、エルヴィン・ジョーンズとの競演は本セッション(本作と「ラヴ・コール」がリリース)のみで終わってしまいました。


 曲目リスト
1. Garden of Souls
2. Toy Dance
3. Broadway Blues
4. Broadway Blues [Alternate Version][*]
5. Round Trip
6. We Now Interrupt for a Commercial

Ornette Coleman (as,vln),Dewey Redman (ts),Jimmy Garrison (b),Elvin Jones (ds):[Bluenote] 29.Apr. 7.May.1968.A&R Studios.NYC.


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