ryukyutokyoのブログ:JAZZと哲学と…

DJ.PANK_kunryu (Dj.薫琉)です。東京ヴェルディと沖縄をこよなく愛する、酔っ払い🥴パンクスです。1955年3月新潟市生れ新潟高校ジョリー・チャップス、上智大探検部出身。40年間勤務した職場を大怪我、肝機能障害、糖尿病、過緊張症で退職しました。現在、アルバイトをしながら療養中です。ゴールデンカップス他GS、freeJAZZ、ムードコーラス歌謡

映画「空気人形」を観たのでひとこと~是枝作品としては今ひとつですが…是枝監督、ペ・ドゥナの今後に大いに期待!

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 ギンレイホールで「空気人形」を観ました。

 那覇桜坂劇場で昨年の12月に見逃していたので、期待していたのですが…

 期待の程は、「誰も知らない 」「歩いても歩いても」の是枝裕和監督作品であったこと。

 主演に「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程:坂口弘役 」のARATA、「ナイン・ソウルズ」「空中庭園」の板尾 創路(いたお いつじ)であったこと、それにペ・ドゥナが観れること。

 これだけでも期待できるでしょう。

 まあ、しかし…

 不発ですかね~

 先ずは是枝裕和監督の脚本の不味さ。キャスティングが良すぎて?所謂「宝の持ち腐れ」状態が画面一杯に出ていました。

 なにせ、この主演者三人の他にも、高橋昌也、余貴美子岩松了丸山智己柄本佑オダギリジョー富司純子という曲者俳優のオンパレードですから。

 今までの是枝作品のような切れがなく、曖昧さが氾濫する作品となっていました。

 つまりは、キャスティングに頼りすぎたのではなくキャストを使いこなせなかったと言うところでしょうか。

 ARATAにしても板尾にしても、スクリーン上に狂気をぶちまけることのできる類まれなる俳優です。

 彼らを狂気に導くことができなかったことがこの映画の艶が消された状態を生み出しています。

 ストリー展開にしても過食症の女・星野真里や派出所警官・寺島進それに柄本佑・浪人生役にしても脇役としてのキャラクターが今一不鮮明です。

 それゆえ曖昧模糊とした映画である、という印象が最後まで拭いきれませんでした。

 真に残念です。

 その中で、光り輝いていたのがペ・ドゥナでした。

 これからの韓国映画界を背負って立つ才能人です。これだけの手ダレを周囲に配しながらも他者を圧倒する演技。そして美しさ。悲しみの表現…。

 台詞回しの絶妙さ。なかなか日本の若手女優には居ない逸材です。

 抜群です。是枝監督の才能ゆえでしょうか。

 ペ・ドゥナ起用の才は是枝監督の面目躍如でしょうね。

 今後を期待したいと思います。

 ☆☆☆(今後に期待します)