ウッカリ聴衆~、チャッカリピアノ!!読売日本交響楽団定期コンサート“名曲シリーズ”小菅優を聴く~
寒くなると急激にダウナーになります。先週は三日ほど出張で新潟へ行ってきました。
折を見て、墓参りも済ましたのですが、新潟の日本海はドンより空の下、暗く黒く荒れ狂っていました。
そのさまは、如何にも勇壮果敢なのですが、この気候にどれくらいの人が適応できるのかが問題です…
最近、余りお酒を飲んでいなかったので、新潟の二晩のお酒は効きました。勿論美味かったのですが、仕事とは言え、悪い方に働きました。
体調はともかく、気分は最悪。昨日、サントリー・ホールに行くまで、駄目でしたね。
今回の演目は以下の通り。
相変わらず、下野氏はメタボ~というよりは太りすぎ…先ずこの点を治さないとね!
プログラムは玄人受けする内容ですが、メタボのお陰で?『交響曲第1番』はなかなか息が合いません。
下野氏の指揮は第一曲目はいつもこんな感じ、ですね。
しかし、小菅優の登場で“ガラリ”と雰囲気は変わり緊張感が高まります。
コンサートマスターのデヴィッド・ノーランの面目躍如です。
『ピアノ協奏曲 第1番』の演奏の中で、彼女のソロが頂点に達したとき、二階席の初老のご婦人がストーン!と傘を倒します。その音が、会場に響きます。
次には一階席のこれまた、年配のオジサンが、ストーンとプログラムを落っことします。
まだ足りず、私の近くの席のオジサンがガサゴソ、何やら音を立てました。
もう~嫌や(何故か関西弁です)!まったくもう~という感じです。緊張の糸がプッツン!と大きな音を立てて千切れる気がします。
なんとまあ~ウッカリ屋の聴衆たち!ウッカリ屋さんが多いですよね~
ところが、涼やかな笑顔で、小菅優さんと、下野さんはそんな事はいとも簡単にクリアーします。
何事もなかったというよりは、却ってそれをチャッカリ利用して、観衆・聴衆を彼女と彼の世界に引きずり込んで行ったのです。
お見事!手ダレの技!遜所そこ等のオジサン、オバサンなど、すんなり微笑みながらのクリアーです。
所謂、『年寄り転がし』闊達なる、熟成された技術とパワーです。
いやはや、ビックリ致しました。その勢いと、空気感の中で、アンコールのメンデルスゾーン「無言歌集 Op38-6 デュエット」へと誘って(いざなって)行きました。
いやぁ~、一戸敦首席のフルート良いですねえ。井上俊次首席のバスーン最高です。
山下首席、古賀光、篠崎卓美の三連トローンボーン、光ります。
岡田首席のティンパニー輝きます。下野氏もこの手の曲は上手いですね。
楽しみました。
お陰様ですっかり気分も回復し、会場を後にすることができました。
自宅には10時半に到着。風呂に入り、急いでNHKFMでキタヤマオサム氏を聴きます。
これで、一ヶ月は良い気分で過ごせます。
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