機会があれば是非観て欲しい!「迷子の警察音楽隊」「ペルセポリス」:戦争と平和・そして相互理解を考える
先週、BSで「迷子の警察音楽隊」を観る事ができました。
ストーリーは1990年代のイスラエル。
文化交流のためにエジプトからやってきましたが、何かの手違いか出迎えが来ていません。
隊長の指揮下、自力で目的地へたどり着こうとした彼らは、間違えて一文字違いの別の小さな町に着いてしまいます。
国同士の仲が悪いうえ、言葉が異なるため英語を通しての会話です。
当然、隊員と町の人々の会話は最初はぎごちないものです。
途方にくれる彼らに助け舟を出したのは、カフェの女主人ディナでした。やがて、国や宗教を超えた交流が始まるのですが…。
寡黙な中にもユーモアと悲哀がこもった語り口の映画です。
映画が語ることは一つ。「努力すれば解かり合える事、打開の道はきっと存在すること」最後の警察音楽隊の唄と演奏のシーンには度肝を抜かれ、泣かせられます。きっと“一目惚れする事でしょう”。
さて、「ペルセポリス」は
:1978年のテヘラン。9歳のマルジは、パパとママ、そしておばあちゃんに愛され、何不自由なく暮らしていた。そんな時代に革命が起き、反政府主義者だったおじさんが帰ってくる。しかし革命から1年後、おじさんが投獄。自由に発言もできなくなった社会にマルジの将来を案じた両親は、彼女をウィーンへ留学させる。ウィーンでマルジは次第に大人の女性へ成長するが、海外での生活に疲れ、テヘランの家族の元へ帰る決心をする。(ストーリーより)
政治と宗教批判が大きなテーマであることは間違いありません。
しかし、硬直した議論では全く無く、圧倒的に女性の前に立ちはだかる理不尽な世界に直面し立ち向かう一女性の魂の自立の彷徨を描いて余りある作品です。
機会があれば是非とも観て頂きたい作品です。
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