ryukyutokyoのブログ:JAZZと哲学と…

DJ.PANK_kunryu (Dj.薫琉)です。東京ヴェルディと沖縄をこよなく愛する、酔っ払い🥴パンクスです。1955年3月新潟市生れ新潟高校ジョリー・チャップス、上智大探検部出身。40年間勤務した職場を大怪我、肝機能障害、糖尿病、過緊張症で退職しました。現在、アルバイトをしながら療養中です。ゴールデンカップス他GS、freeJAZZ、ムードコーラス歌謡

驚愕!金井英人さんと羅針盤を聴かずして、JAZZを語るなかれ~

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 「病は気から」とよく言うが、病気への同情は、良薬である。

 誰も私の「バネ指(それにしても、変な名前だね~!)」に同情してくれてない中で、同情してくれるのは神戸の友人のN・Y君だけである。持つべきものは近くの家人より、遠くの友人である。昨日は、吹雪の中の神戸異人館の写真を送ってもらった。ひゃ~寒そう!ここで、写真を公開できないのが残念!

 さて、昨日の日曜日は、からりと晴れた良い天気であったが、本当に寒い日であった。

 その、寒さ厳しき中、横濱は野毛町のドルフィーへと『金井英人のジャズ講座「ジャズを超えて」第3回』午後2時~午後5時までと、「金井英人とthe羅針盤ライヴ:木村昌哉(ts/ss)高橋保行(tb)田村夏樹(tp)浅川太平(p)正清泉(ds)」午後7時~を聴きに行く。

 ジャズ講座では、ソロ演奏や実験的なデュオやワークショップをまじえ、金井英人さんはジャズ論を展開された。

 テーマはズバリ!「日本のJAZZはこれからどうすれば良いのか」。ジョン・ケージ武満徹さんのエピソードをまじえながらの講義。ハリー・ベルトイヤー(鉄の彫刻家)の壮大な曲をバックに持論を展開された。

1、習慣が個性となり、そしてそれが特性となる。人に喜びを与える、音を出すためには自然体でより良く生きることが演奏者としては必須であること。

2、人間が人間に対して音を出すことに人種や国籍の違いなど何もない。アイデンティーを持って演奏することが必要であること。

3、音楽は政治・経済・文化の文化を担っているもの。命が何処へ向かっているかを把握し音楽家としての生活が社会人として自立しているかどうかを絶えず自問すること、そのためには良い習慣を自分自身で作り上げていくことが必要であること。

4、良い習慣と一日の生活が生きる姿勢を形作ること。

 大体の要旨は以上である。う~む…!唸ってしまった。全く同感である。また、次のようなことも仰っていた。

 「ジャズは聴衆によって変わると言うのは、光と影の光の部分、修羅と菩薩の菩薩の部分を絶えず、聴衆に投げかけることに努力することによって、よりよきものになっていくということだ。spontaneousに演奏できるように努力することである。」

 この部分は特に重要である。至言である。この意味が理解されなかったことにより、1990年以降の日本のJAZZは停滞を重ねてきたと私は考えている。

 the羅針盤の演奏は正に驚愕の連続であった。1曲目は謂わずと知れたチャールズ・ミンガスの「Better git it in your soul」喜びと驚愕の演奏で度肝を抜かれました。

 そして、「シルクロードの歌」や「りんご追分」などの名曲、ラストを締め括った圧倒的な「荒城の月」。三管のみのインプロビゼーションと次から次へと正にミンガスグループを超えたワークショップ演奏が展開されていきました。
 
 田村夏樹さんに説明は不要ですが、30cm前で聴くと、唇の動き、タンギング音、息継ぎの素晴らしさ。ホンモノの怪物でした。特に「南部牛追い唄」のソロ・インプロビゼーションは絶品でした。

 テッド・カーソンの微妙なフレーズの揺らめきと煌めきを想起しましたが、いやはや2スケールのなかでソウルブルースを吹ききるテクニックにJAZZ魂を大いに感じました。

 木村昌哉(ts/ss)さんは怪物君でしたね~ワントーンを巧みに利用しバリバリのアバンギャルドを展開する姿は、若き日のClifford Jordanを思い起こすのに、充分でした。

 ジミーネッパーをよく研究されている高橋保行(tb)さんやダニーリッチモンドばりの正清泉(ds)さんも怪物君ですね。金井さんは「皆、よく勉強するので鍛えガイがある」と仰ってました。

 浅川太平さんはもっと、自分に自信を持ってバリバリ弾くべきでしょう。アンサンブルの中に徹する余り遠慮がちでしたね。

 金井英人さんの演奏に下手なコメントを挟む余地はありません。77歳などのご年齢も何も関係ありません。挑戦的で、創造的、前向きな演奏を泰山のように演奏されていました。

 今回は金井英人さんと親しくお話しをする機会に恵まれました。7月5日には八王子の富士美術館で演奏されるのでお誘いを頂きました。

 金井英人さんは孤高の哲学者であるばかりか、本当に優しい好々爺のようなお方でした。

 金井グループ・the羅針盤は日本のJAZZの方向性を明らかにするコンボです。

 その明確な方向性は「驚愕!金井英人さんと羅針盤を聴かずして、JAZZを語るなかれ~」と断言しても、決して過言ではありませんでした。